一人暮らしのガス代の平均額は?季節や地域別の平均額比較と節約方法
一人暮らしのガス代は季節や地域といった条件によって変動しますが、総務省の「家計調査」によると、2024年のガス代平均額は月3,056円でした。
平均額と比較しながらガスの使い方を見直すと、節約が期待できます。
ガス代はさまざまな方法で節約できますが、「何から変えるべきか分からない」「高くなる原因が知りたい」という方も多いのではないでしょうか。
この記事では、一人暮らしのガス代の平均額を条件別に紹介し、ガス代が高くなる理由や「今日から実践できる節約術」を解説します。
一人暮らしのガス代の平均はいくら?

総務省の「家計調査」を基に概算した場合、一人暮らしのガス代平均額は月3,000円程度です。
年別(2020~2024年)のデータを表形式でまとめたので、以下も併せてご確認ください。
| 年 | 一人暮らしのガス代 平均額(月) |
|---|---|
| 2020年 | 3,021円 |
| 2021年 | 3,001円 |
| 2022年 | 3,331円 |
| 2023年 | 3,359円 |
| 2024年 | 3,056円 |
2021年から2022年にかけて平均額が上昇しているのは、ロシア・ウクライナ紛争や円安などが原因です。
ガス代の計算には、天然ガスや石油ガスといった原料価格の変動に応じて増減する「原料費調整額」が反映されています。
近年、社会情勢の変化によって原料費調整額が上昇しているため、ガス代が高くなっています。
季節別の平均額
総務省のデータを基に、季節別の一人暮らしのガス代平均額をまとめました。
【季節別のガス代平均額(月)】
| 2024年 | 2023年 | 2022年 | |
|---|---|---|---|
| 春(4~6月) | 3,068円 | 3,304円 | 3,387円 |
| 夏(7~9月) | 2,209円 | 2,140円 | 2,345円 |
| 秋(10~12月) | 2,471円 | 2,358円 | 2,777円 |
| 冬(1~3月) | 3,941円 | 3,884円 | 4,430円 |
ガス代が季節によって大きく変動するのは、冬はお湯の設定温度と外気温の差が大きくなるうえに、お湯の使用量が増えるためです。
地域別の平均額
総務省のデータを基に、一人暮らしのガス代の平均額を地域別にまとめました。冬季と夏季に分けて解説します。
【地域別のガス代平均額(月)】
| 冬季 (2025年1~3月) | 夏季 (2025年7~9月) | |
|---|---|---|
| 北海道・東北地方 | 3,548円 | 2,235円 |
| 関東地方 | 4,129円 | 2,007円 |
| 北陸・東海地方 | 4,061円 | 2,048円 |
| 近畿地方 | 4,624円 | 2,163円 |
| 中国・四国地方 | 3,302円 | 1,803円 |
| 九州・沖縄地方 | 3,897円 | 2,068円 |
冬季のガス代が最も高い地域は近畿地方で、次に高いのは関東地方です。寒冷地の北海道・東北地方では、暖房や給湯にランニングコストが安い灯油を用いるケースが多く、ガス代はそれほどかかりません。
また、建物の性能や構造もガス代に影響します。寒冷地では断熱性能を重視して設計された住宅が多く、ガス使用量を抑えやすくなります。
ライフスタイルによっても平均額は変わる
ガス代は季節や地域だけでなく、ライフスタイルの違いによっても変動します。
例えば、入浴をシャワーだけで済ます人と湯船に浸かる人を比較すると、後者の方がお湯(ガス)の使用量が多いため、ガス代も高くなりがちです。
また、食事に関しても外食派より自炊派の方が、多くのガスを使用します。
つまり、ライフスタイルによっては、自宅のガス代が平均額を上回っていたとしてもおかしくありません。逆に言えば、入浴や料理の仕方、暖房の使い方などを少し改善するだけでもガス代の節約が見込めるため、普段の生活を見直してみましょう。
ガスの種類は都市ガスとプロパンガス(LPガス)の2つ

ガス代を左右する要因はさまざまですが、その一つにガスの種類が挙げられます。
ガスの種類は、大きく分けて「都市ガス」と「プロパンガス(LPガス)」の2つです。それぞれの違いや見分け方を解説するので、基礎知識として押さえておきましょう。
都市ガスとプロパンガス(LPガス)は何が違う?
都市ガスは、道路の下にあるガス導管を通って各家庭や施設に供給されるガスです。
利用エリアは都市部が中心で、料金は毎月固定でかかる「基本料金」と、ガス使用量・原料費調整額に応じて変動する「従量料金」で構成されています。
プロパンガス(LPガス)は、各家庭や施設に設置したガスボンベから供給されるガスです。郊外や離島など場所を問わず利用できます。
プロパンガスの料金は、ガス会社ごとに料金を設定できる「自由料金制」であることが特徴です。さらに持ち家の場合、料金は基本料金と従量料金に加え「設備料金」がかかります。
設備料金とは
ガス配管や給湯器など消費機器の貸与・維持・管理にかかる費用です。
都市ガスとプロパンガスの単価差が生じやすい理由には、ガスボンベの配送費がかかることや、自由料金制であることなどが挙げられます。
都市ガスとプロパンガス(LPガス)の見分け方
都市ガスとプロパンガスについて、見分け方のポイントを表にまとめました。
| 都市ガス | プロパンガス | |
|---|---|---|
| ガスボンベ | なし | 敷地内に設置あり (一部配管供給) |
| ガス漏れ 警報器 | 天井付近 | 床付近 |
| ガス機器の シール表記 | ・12A ・13A ・都市ガス用 | ・LPG ・プロパンガス用 |
| ガスホース | 白色 | オレンジ色 |
上記のポイントを確認しても分からない場合は、管理会社や大家さんに問い合わせましょう。
ガス代が高い理由は?

ガス代が高いと感じる場合、まず「都市ガス」か「プロパンガス」かをチェックしましょう。
プロパンガスは都市ガスと異なり、ガスボンベの配送費と配送に伴う人件費が発生します。そのため、プロパンガスの方がガス代が高くなる傾向があります。
環境省の調査データを基にガスの量1㎥当たりの金額を算出すると、以下のような結果になりました。
| エネルギー 消費量 | 1㎥当たり の金額 | 年間支払額 | |
|---|---|---|---|
| 都市ガス | 177㎥ | 約171円 | 3.02万円 |
| プロパンガス | 23㎥ | 約878円 | 2.02万円 |
プロパンガスの支払額が安く見える理由は、使用量が少ないためです。
プロパンガスの熱量は都市ガスと比べて2.2倍ほど高く、同じ熱量を得るための使用量が少なく済みます。一方、1㎥当たりの金額は都市ガスの約5倍であり、プロパンガスの方が割高な傾向にあります。
しかし、プロパンガスには「離島や山間部でも利用できる」「災害時に強い」といったメリットもあります。また、必ずしもプロパンガスの方が高いとは限りませんので、都市ガスへの切り替えを検討する際は、慎重に比較・検討しましょう。
一人暮らしのガス代を節約する方法

一人暮らしのガス代を節約するには、以下の方法が効果的です。
- お風呂の使い方や頻度を工夫する
- 料理の仕方を工夫する
- 断熱対策をしながら暖房の使い方を工夫する
- ガス会社やプランを見直す
それぞれ詳しく解説します。
1.お風呂の使い方や頻度を工夫する
ガス代の多くは給湯が占めているので、最優先でお風呂の使い方を見直しましょう。
お湯の使用量を減らす
暖かい春や夏は湯船に入らずシャワーだけで済ませる日をつくると、お湯(ガス)の使用量を大きく削減できます。
シャワーの時間を短縮したり、節水タイプのシャワーヘッドを使ったりするのも有効です。
お湯の設定温度を下げる
お湯の温度設定も注意すべきポイントです。温度を1~2度下げるだけでも効果が見込めるので、無理のない範囲で実践してみてください。
追い焚きをしない
追い焚きは多くのガスを消費するため、お湯を張ったら冷めないうちに入浴したり、お風呂のふたを利用するなどして、なるべく追い焚きをしないようにしましょう。
2.料理の仕方を工夫する
キッチンも給湯を使う場所なので、料理の仕方を見直すと節約につながります。「回数」と「時間」の削減を意識し、調理中のムダをできるだけ省きましょう。
例えば、ガスコンロ使用時は鍋底に合わせて火加減を調整するのが大切です。鍋底からはみ出るほど火力を強くしても熱効率は上がらないため、ムダが生じます。
料理はできるだけまとめて作り置きして調理回数を減らしたり、ガスコンロの代わりに電子レンジや電気ケトルを使ったりするのも有効です。
また、ガスコンロが汚れていると熱効率が低下するため、こまめに掃除するのも大切です。
3.断熱対策をしながら暖房の使い方を工夫する
冬は暖房や給湯の使用頻度が上がるため、ガス代が高くなりがちです。しかし、断熱対策とセットで暖房の使い方を見直せば、無理なくガス使用量を削減できます。
ホームセンターや通販サイトで買える断熱グッズを活用すれば、手軽に断熱対策ができます。窓に断熱シートや隙間テープを貼ったり、厚手のカーテンを使ったりすると効果的です。
また、暖房を使用する際は、状況に応じてエアコンとガス暖房機器を併用することで、過度な温度設定をせずに済み、光熱費の削減になります。
4.単価が高いならガス会社・プランの見直しもおすすめ
ガスをそれほど使っていないのにガス代が高くなる場合、基本料金や従量料金といった根本部分に原因があるかもしれません。
節約に取り組んでも改善しないときは、ガス会社やプランの見直しをおすすめします。ガス会社やプランを比較する際は、以下の項目をチェックしましょう。
- 賃貸での切替可否(集合住宅のLPガスは切り替え困難)
- 基本料金や従量料金の内訳
- 解約金の有無
- 契約条件
- 割引やキャンペーンの内容
「どのガス会社を選べばいいかわからない」という人は、ガスと電気をセットで契約できるプランがおすすめです。
ガスと電気それぞれの最安値を探すのも一つの手ですが、手間に見合う差額が出ないケースも少なくありません。セット契約であれば、確実に「セット割」を適用でき、家計管理もシンプルになります。
利便性と節約のバランスを考えるなら、セットプランを選んでおくのも無難な方法と言えるでしょう。
一人暮らしのガス代は日々の工夫で下げられる
世界情勢などの原因で電気・ガス代の上昇リスクが高まる中、ガス代の節約は今までよりも重要になります。
ガスの使用量を抑えたいなら、まずは「お湯の使い方」を見直すのがおすすめです。
ガス代そのものを削減したい場合は、ガス会社やプランの変更も検討しましょう。

