お風呂のガス代はどれくらい?シャワーとの比較や簡単にできる節約方法も
「お湯張りでガス代はいくらかかる?」「シャワーだけの方が節約できる?」と、お風呂のガス代が気になっている方は多いのではないでしょうか。
毎月のガス代が高い場合、最初に見直すべきはお風呂の使い方です。設定温度やシャワーの使い方を工夫すれば、ガス代の節約につながります。
この記事では、お風呂のガス代の目安を紹介した上で、ガス代が高くなる原因や簡単な節約方法について解説します。
お風呂のガス代はいくら?

お風呂(給湯)では大量のお湯を消費します。お風呂とコンロでガスを使用する家庭では、お風呂のガス代が全体の約80%を占めるといわれています。
お風呂のガス代はお湯張りの有無やシャワーの使用時間、家族構成などによって大きく変動するため、具体的な金額を述べるのが難しい項目です。
そのため、ここでは以下の計算式と前提条件を用いて、お風呂のガス代の目安をシャワーとお湯張りに分けて紹介します。
上げる温度(℃)×水量(L)÷(発熱量(kcal/㎥)×熱効率(%))×ガス料金(円/㎥)=ガス代
- 上げる温度:給湯器で20℃の水を40℃まで温めると仮定し、40-20=20℃
- 発熱量:都市ガス10,750kcal/㎥、プロパンガス24,000kcal/㎥
- 熱効率:80%
- ガス料金:都市ガス135円/㎥、プロパンガス863円/㎥
※都市ガス:東京ガス「一般料金」B表の2026年2月検針分
※プロパンガス:石油情報センター調べによる関東10㎥の2026年2月平均料金
※出典:ガス料金表|東京ガス
※出典:一般小売価格 LP(プロパン)ガス 速報|石油情報センター
自分のライフスタイルや環境を当てはめて、費用感をイメージしてみましょう。
シャワーにかかるガス代
シャワーは使用時間によってお湯の消費量が変わるため、ガス代も変動しがちです。資源エネルギー庁の省エネポータルサイトによれば、シャワーを1分使うと12Lのお湯が流れるとされています。
シャワーを1日10分使用すると仮定した場合、1回当たりのガス代は以下のように計算できます。
〈都市ガスの場合〉
20℃×120L÷(10,750kcal/㎥×0.8)×135円=約38円
〈プロパンガスの場合〉
20℃×120L÷(24,000kcal/㎥×0.8)×863円=約108円
※出典:無理のない省エネ節約|経済産業省
お湯張りにかかるガス代
浴槽に200Lのお湯をためると仮定した場合、お湯張り1回当たりにかかるガス代は次のように算出できます。
〈都市ガスの場合〉
20℃×200L÷(10,750kcal/㎥×0.8)×135円=約63円
〈プロパンガスの場合〉
20℃×200L÷(24,000kcal/㎥×0.8)×863円=約180円
お湯張り1回にかかるガス代は、シャワーを10分間使用した場合よりも高くなります。
また、湯船に入る方はシャワーを併用することが多いため、お湯を張る場合は「お湯張りのガス代+シャワーのガス代」となる点も押さえておきましょう。
1カ月・1年間のお風呂のガス代
シャワーとお湯張りの金額を基に、1カ月(30日)及び1年間(365日)のお風呂にかかるガス代総額を都市ガス・プロパンガスに分けて、下表にまとめました。
お湯張りは1日1回、シャワーは1人1日10分使用と仮定し、世帯人数1~4人でそれぞれ算出しています。
| 世帯人数 | 都市ガス | プロパンガス | ||
|---|---|---|---|---|
| ー | 1カ月 | 1年間 | 1カ月 | 1年間 |
| 1人 | 3,030円 | 36,865円 | 8,640円 | 105,120円 |
| 2人 | 4,170円 | 50,735円 | 11,880円 | 144,540円 |
| 3人 | 5,310円 | 64,605円 | 15,120円 | 183,960円 |
| 4人 | 6,450円 | 78,475円 | 18,360円 | 223,380円 |
世帯人数が増えるほどシャワーの使用時間が長くなるため、ガス代は高くなります。
特に冬は浴槽のお湯が冷めやすく、追い焚きを使用することもあるでしょう。お湯を温め直す場合は、上記の金額よりもさらにガス代が増えてしまう点に注意が必要です。
プロパンガスは自由料金制を採用しており、ガス会社によって価格差が生じやすくなっています。算出した金額は、あくまで目安として参考にしてください。
お風呂の追い焚きにかかるガス代もチェック

お風呂の追い焚きはガス消費量が多いため、頻繁に使うとガス代上昇の原因になりがちです。
お湯の温度を5℃上げると仮定した場合、追い焚きにかかるガス代は次のように算出できます。
〈都市ガスの場合〉
5℃×200L÷(10,750kcal/㎥×0.8)×135円=約16円
〈プロパンガスの場合〉
5℃×200L÷(24,000kcal/㎥×0.8)×863円=約45円
浴槽のお湯を温める場合、追い焚き以外に入れ直しや足し湯といった方法もあります。しかし、これらの方法は水道代もかかるため、ガス代だけで済む追い焚きの方が省エネです。
お風呂のガス代が高くなる主な原因

お風呂のガス代が上昇する原因には、様々なものがあります。
ここでは、使い方や使用環境といった身近な原因を中心に紹介します。
お湯の消費量が多い
お湯を使えば使うほど、ガス代は高くなります。特にお風呂は大量のお湯を消費するため、ガス代の上昇を引き起こす大きな要因です。
お湯の設定温度が高い
お湯の設定温度を高めにするとガス消費量が増えるため、ガス代の上昇につながります。特に熱いお風呂を好む人は注意が必要です。
頻繁な追い焚き
追い焚きは1回当たりのガス消費量が多いため、追い焚き回数が多いとガス代が大きく増えます。入浴の間隔を空けないように工夫しましょう。
給湯器の劣化
給湯器を長年使っていると、経年劣化によって熱効率が低下しやすくなります。お湯を沸かす際のガス消費量が増えるため、ガス代の上昇につながります。
寒い季節・低い気温
冬は水温が低く、お湯を沸かすのに時間がかかるため、より多くのガスを消費します。
お風呂のガス代を抑える簡単な節約方法6選

お風呂のガス代を抑えたいなら、以下のような節約方法が有効です。
- お湯の設定温度を下げる
- お湯張りの量を少なめにする
- 追い焚きの回数を減らす
- 換気扇を止める
- 入浴をシャワーだけで済ませる
- シャワーの使い方を見直す
どの方法も簡単なので、ぜひ実践してみてください。
1.お湯の設定温度を下げる
お湯の設定温度が高いとガス使用量も増えるため、季節や気温に合わせて適宜調整しましょう。
1℃下げるだけでも十分な節約効果が見込めるため、冷たく感じない程度に調整してください。
お湯が冷めるのを想定して設定温度を高くしているなら、冷める前に入りましょう。
2.お湯張りの量を少なめにする
お湯張りの量を減らせば、ガス代に加えて水道代の節約にもつながります。
浴槽に入るとあふれてしまうならお湯がムダになっているため、こぼれない湯量に設定する必要があります。
湯量は給湯器のリモコンから変更できるので、お湯張りの時点で必要な分だけ出るように調整しましょう。
半身浴を楽しんでみたり、水入りのペットボトルを浴槽に入れて水かさを増やしたりするのも一案です。
3.追い焚きの回数を減らす
追い焚きは入れ直しや足し湯に比べて水道代を抑えられますが、そもそもガス消費量が多い機能です。ガス代を節約するためには、追い焚きの回数を減らさなければなりません。
間隔を空けずに入浴したり、浴槽用のフタや保温シートを使ったりするなど、少しの対策でもお湯は冷めにくくなります。
資源エネルギー庁の省エネポータルサイトによれば、追い焚きの回数を1日1回減らすとガス代を年間約6,190円節約できます。
お風呂のガス代を抑えたい方は、なるべく使わないようにしましょう。
4.換気扇を止める
換気扇をつけると浴室の熱が逃げるので、結果として浴槽の湯温も下がりやすくなります。
入浴時に換気扇を止めておけばお湯が冷めにくくなり、追い焚きの回数削減につながります。
5.入浴をシャワーだけで済ませる
暖かい日や疲れていない日はお湯張りをせず、入浴をシャワーだけで済ませるのも一案です。
短時間で済ませれば、お湯張り1回分の約200Lより少ないお湯で入浴できるため、ガス代と水道代の節約につながります。
特に1人暮らしの場合、浴槽に入るのは自分だけなので、節約効果が高いです。
6.シャワーの使い方を見直す
入浴をシャワーだけで済ませても、シャワーの使用時間が長ければ十分な節約効果は得られないので、使用時間を減らしましょう。
シャワーでお湯を流す時間を1分短縮すると年間約2,070円の節約につながります。水道代も年間約1,140円節約できるため、一石二鳥です。
※出典:無理のない省エネ節約|経済産業省資源エネルギー庁
また、節水シャワーヘッドを使うのも効果的です。十分な水圧を維持しながらお湯の消費量を減らせるので、ガス代と水道代をさらに節約できます。
ガス代の節約にはガス会社や契約プランの見直しもおすすめ

「お風呂での節約方法を実践してもガス代が安くならない」「使い方は今まで通りのままガス代を下げたい」という場合、ガス会社や契約プランを見直しましょう。
ガス会社や契約プランの変更を検討する際は、以下のポイントを確認しましょう。
- 基本料金
- 従量単価
- 契約プランの内容
- 解約条件・解約金
- キャンペーンや特典の内容
ガスと電気のセット契約にすれば、ガス代と電気代の両方を節約できる可能性があります。支払先を一本化できる上、お得な割引が適用される点がメリットです。
マンションの一括供給を除けば、賃貸物件でも都市ガスと電気は切り替えられます。しかし、プロパンガス(LPガス)の賃貸物件は、基本的にガス会社の切り替えは難しいです。
お風呂の使い方を工夫してガス代を節約しよう
お風呂は、ほぼ毎日大量のお湯を消費するため、ガスの使用量が増えたら真っ先に確認すべきポイントです。
お湯の設定温度を少し下げたり、追い焚きやシャワーの使い方を見直したりすることで、目に見えるほどの節約効果が期待できます。
また、ガス会社や契約プランが今の生活に合っていない可能性もあります。節約方法を実践しつつ、ガスや電力会社の切り替えも検討してみてください。

