エアコンの電気代の節約術!夏の冷房・冬の暖房効率を高める方法11選
夏は冷房、冬は暖房と一年中活躍するエアコンは、家庭の電気代に大きく影響する家電製品です。
電気代を少しでも抑えたいなら、エアコンの設定温度や使い方を工夫することが大切です。
この記事では、エアコンの電気代に関する基礎知識と、電気代を節約する方法11選を解説します。エアコンの電気代を節約したいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
エアコンの電気代はどれくらい?

ここでは、エアコンの電気代に関する基礎知識を解説します。
エアコンの電気使用割合は多い
資源エネルギー庁によると、一般家庭における電気使用量のうち、エアコンが占める割合は高いことがわかっています。
具体的には、以下の通りです。
19時ごろにおける一般家庭の電気使用割合を見ると、エアコンは全体の38.3%を占めています。
照明(14.9%)や冷蔵庫(12.0%)などと比べても、電気使用割合は高めです。
※出典:夏季の省エネメニュー|資源エネルギー庁
1日における暖房の電気使用割合は全体の32.7%で、うち17.0%をエアコンが占めています。つまり、暖房代の半分以上はエアコンによるものです。
※出典:冬季の省エネメニュー|資源エネルギー庁
エアコンは設定温度に達するまでフル稼働するため、外気温と設定温度の差が大きい冬の方が、電気使用量が増え電気代が高くなる傾向にあります。
(※例)
夏季:外気温32度、設定温度27度の場合→温度差5度
冬季:外気温8度、設定温度20度の場合→温度差12度
エアコンの1時間当たりの電気代の目安
エアコン1時間当たりの電気代を求める計算式は、「消費電力(kW)×電力量料金単価(円/kWh)」です。
一般的に、エアコンの標準的な電気代を計算するときには、製品カタログに「最小消費電力」「最大消費電力」とともに記載されている「定格消費電力」を使用します。
エアコンの定格消費電力800W、電力量料金単価を31円/kWh(※1)とした場合における、1時間当たりの電気代を計算してみましょう。
※1 家電公取協が設定している2026年現在の電力量料金単価の目安
※出典:よくある質問 Q&A|公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会
上記を基にエアコン1時間当たりの電気代を計算すると、次の通りです。
800W÷1,000=0.8kW
0.8kW×31円=24.8円
※消費電力の単位がWの場合は、1,000で割るとkWに換算できます。
エアコンの消費電力は対応畳数や省エネ性能などによって異なり、数百Wから1,000Wを超える機種までさまざまです。
また、各製品カタログに「最小消費電力」「最大消費電力」が記載されているように、同じエアコンでも室内外の温度と設定温度との差で消費電力が変わる点に注意しましょう。
エアコンの冷房・暖房代を節約する方法11選

エアコンの電気代は、以下のように使い方を見直したり、工夫したりすることで節約可能です。
- 運転モードは「自動」にする
- つけっぱなしにしておく
- 無理のない範囲で設定温度を調節する
- 風向きで温度ムラをなくす
- サーキュレーターで空気を循環させる
- 扇風機や暖房器具を併用する
- カーテンを閉めて断熱・保温する
- 除湿・加湿で体感温度を変える
- エアコンのフィルターを清潔に保つ
- 室外機に直射日光が当たらないようにする
- 省エネ性能が高いエアコンを選ぶ
各節電方法の内容を詳しく解説します。
1.運転モードは「自動」にする
節電のためには、エアコンを自動運転モードにするのがおすすめです。
エアコンの自動運転モードは、搭載されているセンサーが室温や湿度を検知し、冷房・暖房・除湿(ドライ)の切り替えや風量の調整などを自動で行うものです。

手動で設定するよりも効率的な運転が可能で、結果的に消費電力を抑えられ電気代の節約につながります。
例えば、ダイキン工業株式会社の検証では、条件によっては冷房時に風量設定を「弱」にするよりも「自動」にした方が、消費電力を約3割抑えられたという結果が報告されています。
※出典:エアコンの効果的な節電術で削減できる消費電力量を4つのケースで調査|ダイキン工業株式会社
エアコンのセンサーは年々進化しており、人の在・不在や日差しの強さを検知できるモデルもあるなど多彩です。自動運転モードを活用すれば、節電に加えて室内の快適さも向上します。
2.つけっぱなしにしておく
短時間の外出なら、エアコンはつけっぱなしにする方が電気代を抑えられます。
「エアコンの電源をこまめにオン・オフすれば、電気代の節約になるのでは?」と思われがちです。
しかし、エアコンは室温を設定温度に近づけようとして、運転開始直後に最も電力を消費するため、電源のオン・オフの繰り返しは電気代がかさむ原因になります。
例えば、日中の条件下で、30分ごとにオン・オフするよりもつけっぱなしの方が、電気代が約90円安くなると言われています。
※出典:エアコン暖房を「つけっぱなし」にするのと「こまめに入り切り」するのでは、どちらの電気代が安くなるの?|ダイキン工業株式会社
3.無理のない範囲で設定温度を調節する
エアコンの設定温度を見直すだけでも、電気代の節約につながります。
部屋の冷やしすぎや暖めすぎに注意し、室温が「夏は28度前後・冬は20度前後」になるよう、エアコンの設定温度を調整しましょう。
エアコンの設定温度を1度調整するだけで、冷房では約13%、暖房では約10%の消費電力をカットできます。
※出典:エアコンの使い方について|環境省
しかし、節約を優先しすぎてエアコンの設定温度を夏は高く、冬は低くして、体調を崩しては元も子もありません。熱中症や風邪に気を付けて、無理のない範囲でエアコンの設定温度を調整することが大切です。
4.風向きで温度ムラをなくす
エアコンは、風向きを調整するだけでも冷暖房効率が高まり、電気代の節約につながります。
室内では、暖かい空気は上方に、冷たい空気は下方にたまるのが特徴です。
そのため、エアコンの風向きが適切でないと室内に温度ムラが生じ、「暖房をつけているのに暖かくない」「冷房をつけているのに涼しくない」と感じやすくなります。

結果として、より暖かく・涼しくするために設定温度を変えることで、電気代が余計にかかる原因となります。
効率良く部屋の空気を循環させてエアコンの電気代を節約するためにも、以下のように風向きを調整しましょう。
暖房
風向きを下方向にし、足元から暖気を行き渡らせる
冷房
風向きを上または水平方向にして、天井付近から冷気を広げる
なお、冷房運転時に風向きを「水平」にした場合、「ななめ下」に比べて消費電力が約3割抑えられたという結果も報告されています。
※出典:エアコンの効果的な節電術で削減できる消費電力量を4つのケースで調査|ダイキン工業株式会社
5.サーキュレーターで空気を循環させる
室内の温度ムラをなくすために、サーキュレーターを活用するのもおすすめです。
サーキュレーターで空気を撹拌(かくはん)すれば室内の温度ムラを解消でき、冷暖房効率を高められます。
その結果、設定温度を必要以上に上げたり下げたりする必要がなくなり、電気代の節約につながります。
エアコンと併用する際、サーキュレーターは床に設置した方が効果的です。冬はサーキュレーターの風が体に直接当たると体感温度が下がるため、天井に向けて風を送りましょう。
6.扇風機や暖房器具を併用する
エアコンだけに頼らず、夏は扇風機、冬は暖房器具を併用することで節電できる可能性があります。
例えば、夏にエアコンから離れた場所が暑いときは、エアコンの設定温度を下げるのではなく、扇風機を併用しましょう。

エアコンに背を向ける形で扇風機を回すと、冷たい空気をより遠くまで届けやすくなります。
また、冬に使うこたつや電気カーペットなどの暖房器具は、エアコンよりも電気代を抑えつつ、体を部分的に温めることが可能です。
エアコンの設定温度を上げて過度に部屋全体を暖める必要がなくなり、結果的に電気代の節約につながります。
7.カーテンを閉めて断熱・保温する
カーテンを閉めるだけでも冷暖房効率が上がり、室温が安定しやすくなるため、エアコンの効率的な運転につながります。
季節別の具体的な使い方は、以下の通りです。
夏季
日中や外出中にカーテンを閉めて直射日光を遮ると、室温の上昇を抑えることが可能です。また、エアコンで冷やした空気が外へ逃げにくくなります。
冬季
日差しが入る時間帯以外はカーテンを閉めると、窓からの冷気の侵入を防ぎ、エアコンで暖まった部屋の状態を維持しやすくなります。
なお、カーテンは厚手で床まで届く長さのものを選ぶと、断熱・保温効果が高まるのでおすすめです。
8.除湿・加湿で体感温度を変える
室内の湿度をコントロールすると、エアコンの設定温度を変更しなくても、快適さを維持しながら電気代を抑えやすくなります。
湿度は、体感温度に以下のような影響を与えます。
| 湿度が高い | 暑く感じる |
| 湿度が低い | 寒く感じる |
室内の快適な湿度とされている40~60%を目安に、除湿機や加湿器を使って湿度を調整しましょう。
なお、湿度が60%を超える環境ではカビの発生リスクが高まるため、注意が必要です。
9.エアコンのフィルターを清潔に保つ
電気代を少しでも抑えたいなら、フィルターは2週間に1回ほどの間隔で掃除することが大切です。掃除機でゴミやホコリを吸い取るか、水洗いをしましょう。
エアコン内部のフィルターにゴミやホコリがたまると空気の吸い込みが悪くなり、冷暖房効率が低下します。結果、設定温度へ到達するまでに余計な電力を消費し、電気代がかかりやすくなります。
エアコン(2.2kW)のフィルターを月に1~2回掃除することで、掃除しない場合と比べて年間約990円の節約になるとされています。
※出典:無理のない省エネ節約|資源エネルギー庁
10.室外機に直射日光が当たらないようにする
夏場は、エアコンの室外機が直射日光にさらされると本体温度が上がり、室内の熱を外へ逃がす効率が低下するため、電気代の増加につながります。
電気代を節約するためにも、以下のような方法で室外機を熱から守りましょう。
- 室外機を日陰に設置する
- 室外機(ただし通風に影響が出ない場所)に日除けを設置する
遮光ネットなどを使用して室外機を熱から守ることで、約5~10%の省エネ効果が得られるケースもあります。

冷暖房効率を落とさないためには、室外機の周辺環境を整えることもポイントです。
室外機の吹き出し口付近に物を置いたり、雑草が生い茂っていたりすると、吸排気の効率が落ちるため、室外機周辺も整理しましょう。
11.省エネ性能が高いエアコンを選ぶ
エアコンの買い替えは初期費用がかかるものの、消費電力が少ないモデルを選ぶと、長期的には電気代の節約に効果的です。
10年以上前の古いエアコンから最新モデルに買い替えた場合、使い方によっては年間数万円程度、電気代を削減できる可能性もあります。

また、部屋の広さに合った適切なエアコンを選ぶことも、無駄な電力消費を防ぐポイントです。
例えば、20畳の部屋で8畳用のエアコンを使うと、設定温度に達するまで高出力の運転が長時間続くため、消費電力が増えて電気代が高くなります。
エアコンの節電には電力会社やプランの見直しもおすすめ

エアコンの電気代を抑えるには、電力会社の見直しも有効です。電力会社は、賃貸(集合住宅)でも基本的には切り替えられます。
電力会社の比較の仕方がよくわからない方は、電気とガスを同じ会社で契約するのがおすすめです。
セット割引はお得額がわかりやすいですし、契約先や請求を一本化できるため、管理の手間を減らせるメリットもあります。
電気代を抑える工夫もしながら、お得な電力会社を契約して、光熱費を削減しましょう。
エアコンの電気代を節約するためにできることから始めよう
エアコンの電気代は日々の使い方を見直すだけでなく、以下のような身近なアイテムを活用することでも無理なく節約できます。
- サーキュレーター
- 扇風機
- 暖房器具
- カーテン
- 除湿機
- 加湿器
また、フィルターや室外機の状態を定期的にチェックすることも重要です。加えて、優れた省エネ性能を持つエアコンへの買い替えも、長期的に見れば電気代の節約につながります。
より効率的に電気代を節約したいなら、電力会社や料金プランの見直しも検討しましょう。

