都市ガスとプロパンガス(LPガス)の見分け方は?料金や性質の違いも解説
ガス代を節約するには、まず自宅で使われているガスの種類を把握することが大切です。
家庭用ガスは、大きく分けて「都市ガス」「プロパンガス(LPガス)」の2種類があり、いくつかのポイントを確認することで見分けられます。
この記事では、都市ガスとプロパンガスの見分け方や、料金・性質・供給方法などの違いについて解説します。
ガス会社・プランを変更する際のポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
都市ガスとプロパンガス(LPガス)の4つの見分け方

都市ガスとプロパンガス(LPガス)を見分けるポイントは、主に以下の4つです。
| 確認ポイント | 都市ガス | プロパンガス (LPガス) |
|---|---|---|
| ガスボンベ の有無 | なし | あり |
| ガス機器の シール表記 | 「12A」「13A」 「都市ガス用」など | 「LPG」 「プロパンガス用」など |
| ガス警報器 の位置 | 天井付近 | 床付近 |
| ガスホース の色 | 白系 ベージュ系 | オレンジ |
ここでは、見分け方や確認する際のポイントを詳しく解説しますので、参考にしてください。
ガスボンベの有無
自宅の敷地内にガスボンベがあればプロパンガス、なければ都市ガスです。
ガスボンベはガス切れに備えて2本設置するのが一般的で、定期的にガス会社の専門スタッフが配送・交換しています。
ガスボンベの有無は、都市ガスとプロパンガスで見分ける上で特に分かりやすいポイントです。

ただし、集合住宅では建物から見えない場所にガスボンベが設置されていることもあります。
また、プロパンガスでも一部ガス導管を通して供給するケースもあります。
そのため、「プロパンガスだと思ったけど、ボンベが見当たらない」という方は、他の見分け方を実践しましょう。
ガス機器のシール表記
給湯器・ガスコンロ・ガスファンヒーターといったガス機器には、都市ガス用とプロパンガス用があります。
ガス機器に貼られたシールを確認すると、対応するガスの種類を見分けることが可能です。

都市ガスなら「12A」「13A」など、プロパンガスなら「LPG」などと表記されています。
「都市ガス用」「プロパンガス用」と明記されている場合もあるため、比較的簡単に判別できます。
シールが貼られていない場合は、ガスボンベの有無やガス警報器の位置、ガスホースの色など、別の方法で見分けましょう。
ガス警報器の位置
都市ガスとプロパンガスは、ガス警報器の位置でも見分けることが可能です。
都市ガスなら「天井付近」の高い場所、プロパンガスなら「床付近」の低い場所に設置されています。
都市ガスは空気より軽く上に溜まりやすい性質、プロパンガスは空気より重く下に溜まりやすい性質を持っているためです。
ガスホースの色
ガス栓と各種ガス機器をつなぐガスホースの色でも、ガスの種類を判別できます。
都市ガスなら白またはベージュに近い色のホース、プロパンガスならオレンジ色のホースです。
しかし、賃貸で入居者自身がガスコンロを設置する場合、最初はガスホースが付いていなかったり、ビルトインコンロは外からガスホースが見えなかったりします。
その場合は、他の方法で確認しましょう。
都市ガスとプロパンガス(LPガス)の違い

都市ガスとプロパンガスには、以下のような違いがあります。
| 項目 | 都市ガス | プロパンガス (LPガス) |
|---|---|---|
| 料金形態 | 基本料金+従量料金 | 基本料金+従量料金+設備料金 |
| 原料 | 液化天然ガス(LNG) | 液化石油ガス(LPG) |
| 性質 | 空気より軽い 熱量が低い | 空気より重い 熱量が高い |
| 供給方法 | ガス導管から供給 | ガスボンベから供給 ※一部、配管からの供給もあり |
| 供給エリア | 都市部 | 全国(山間部や離島も含む) |
| 災害時の復旧速度 | 遅い | 速い |
両者の違いを、項目ごとに詳しく解説します。ガスの基礎知識として押さえておきましょう。
料金形態
都市ガスの料金は「基本料金+従量料金」で構成されています。
| 構成 | 特徴 |
|---|---|
| 基本料金 | 使用量に関わらず毎月かかる |
| 従量料金 | 使用量に応じてかかる料金 |
基本料金は毎月支払う金額が決まっている固定費、従量料金はガス使用量に応じて上がる変動費です。
一方、プロパンガスの料金は「基本料金+従量料金+設備料金」で成り立っています。
| 構成 | 特徴 |
|---|---|
| 基本料金 | 使用量に関わらず毎月かかる |
| 従量料金 | 使用量に応じてかかる料金 |
| 設備料金 | ガス機器等の設備にかかっている料金 |
設備料金とは、ガス配管や給湯器といった消費設備の貸与・維持・管理にかかる費用です。
設備料金は消費設備の持ち主にかかる費用のため、原則、賃貸物件に住んでいる場合は発生しません。
プロパンガスは、ガスボンベを配送する輸送費や人件費などがかかるため、都市ガスよりもガス代は高い傾向があります。
原料
都市ガスは、メタンを主成分とする「液化天然ガス(LNG)」です。
液化天然ガスは-162℃に冷却すると液体になり、体積が約600分の1まで小さくなるため、専用タンカーで効率的に輸送できます。
輸送された液化天然ガスは再び気化した後、ガス導管を通じて各家庭へ供給されます。
プロパンガスは、プロパンやブタンを主成分とする「液化石油ガス(LPG)」です。
液化石油ガスは、-42℃まで冷却または圧力をかけることで液体になり、体積を約250分の1まで小さくできます。液体の状態でガスボンベに充填され、各家庭に届けられます。
性質
都市ガスは空気より軽いため、ガス漏れが発生した場合は天井付近に溜まります。
一方でプロパンガスは空気より重いため、ガス漏れの発生時は床付近にガスが溜まりやすいです。
プロパンガスは都市ガスより熱量が約2.2倍高いため、少量で大きなエネルギーを生成できます。

ただし、熱量と火力は違うため、同じガス機器で性能に差が出ることはほとんどありません。
なお、都市ガスとプロパンガスはどちらも無味無臭ですが、ガス漏れに気付けるよう特有のニオイが付けられています。
供給方法
都市ガスは、地下に張り巡らされたガス導管を通じて供給されます。
ガバナ(整圧器)で最適な圧力に調整した上で、家庭や店舗、工場に届けられる仕組みです。
一方、一般的にプロパンガスはガスボンベから供給されます。
ボンベ内のガスには限りがあるため、1~2か月に1回程度の交換が必要です。
一部の集合住宅や団地などでは、プロパンガスをガス導管から供給する「簡易ガス」という方式も存在します。
供給エリア
都市ガスのガス導管敷設には莫大なコストがかかるため、供給エリアは人口の多い都市部に集中しています。
ガス導管が整備されていない地域では利用できません。
プロパンガスは、ガスボンベを配送できる場所ならどこでも供給できます。
山間部や離島など、ガス導管の敷設が難しい場所も含め、日本全国の幅広いエリアで利用されているのが特徴です。
災害時の復旧速度
都市ガスは、災害時の復旧作業に時間がかかりやすい特徴があります。
一か所でも配管に異常があると広域でガスの供給を止めなければならず、各建物ごとに点検が必要になり、復旧までに数週間かかるケースもあります。
プロパンガスは、1戸単位でガスボンベの交換やガス供給設備の点検・修理を行うため、都市ガスより比較的早い復旧が可能です。
都市ガスのような地中配管の破損による影響を受けにくいことが理由の一つです。
ガス代が気になるならガス会社の変更も要検討

ガス代が高いと感じている方は、契約しているガス会社を変更するのも一案です。
ガスの使い方を変えなくても、ガス代を抑えられる可能性があります。
ガス会社の切り替えを検討する方は、以下のポイントを事前に確認しておきましょう。
- 料金
基本料金や従量料金の内訳をチェックし、何にいくら支払うのかを把握する - 解約金
解約金の制度が設けられている場合、どのような条件で適用されるのかを確認する - 割引の適用条件
割引はガス代の節約に直結するため、どの割引が利用可能かを把握する
ガスと電気のセット契約を利用すれば、ガス代と電気代の両方を節約できる可能性があります。
「請求がまとまる」「電気とガスを一緒に検討できる」といった点もメリットです。
都市ガスとプロパンガスの違いを理解してガス代見直しに役立てよう
自宅で使用しているガスの種類が分からない場合は、以下の方法で見分けることができます。
| 確認ポイント | 都市ガス | プロパンガス (LPガス) |
|---|---|---|
| ガスボンベ の有無 | なし | あり |
| ガス機器の シール表記 | 「12A」「13A」 「都市ガス用」など | 「LPG」 「プロパンガス用」など |
| ガス警報器 の位置 | 天井付近 | 床付近 |
| ガスホース の色 | 白系 ベージュ系 | オレンジ |
都市ガスとプロパンガス(LPガス)は、料金・性質・供給方法などが異なります。
ガス代を見直す際は、それぞれの違いを理解した上で「ガス代の節約」や「ガス会社の切り替え」を検討しましょう。
ガス会社の切り替えをする際は、電気・ガスのセット契約も選択肢の一つです。ライフスタイルやガスの使用状況に合わせて、適切な料金プランを選びましょう。

